拡大

拡大

詳細
①結合から結晶へ ②結晶の性質(作表) ③結晶の性質(考察)
原子間の結合は「共有結合」、「イオン結合」、「金属結合」でしたが、共有結合で形成された分子間には、さらに、「分子間力」が働きます。ここでは、まず、これらの化学結合と結晶(構成粒子が規則正しく配列している固体)との対応について考えてみましょう。 種々の結晶の性質は、対比しやすいように、表に整理しておくとよいでしょう。ただ、表全体を丸暗記するということではなく、ポイント(その結晶に独特の性質など)をしっかりと押さえるようにしたいものですね。例えば、展性や延性などは、金属結合に由来する性質ですから、金属結晶に独特な性質ですよね。 結晶の性質は、すべてではないでしょうが、融点の傾向など、「覚える」ことではなく、「考察する」ことによっても頭の中に整理出来ます。例として、NaClとCaOではどちらの融点が高いか、あるいは、NaClとKClではどちらの融点が高いかなどを考察してみましょう。


拡大
 
詳細
④金属結晶の学習 金属結晶;充填率の計算 金属結晶;配位数(最近接の原子数)
では、金属の結晶(金属結晶)にあれこれと考えてみましょう。ここでは、金属結晶を題材に、結晶においては、いかに構成粒子が密に集合しているかを考えてみましょう。言い換えれば、充填率を計算してみましょう。充填率を計算するためには、単位格子中の粒子数や単位格子の一辺の長さと原子半径との関係が分からなくてはいけません。 まず、原子の配列を眺め、それから、単位格子中の粒子数や単位格子の一辺の長さと原子半径との関係を整理し、それらをもとに、充填率を計算してみましょう。
原子の配列 
おすすめ動画;六方最密構造 と立方最密構造(面心立方格子) はどう違う?
単位格子中の原子数
単位格子の一辺の長さと原子半径との関係充てん率の計算
最後に、配位数(最近接の原子数)について考えてみましょう。最密充填構造(六方最密構造、立方最密構造)の充填率は74%で、その配位数は12です。体心立方格子の充填率は68%で、その配位数は8です。つまり、配位数が大きいほど充填率が高い、言い換えれば、配位数は充填の様子の大まかな目安になりそうですね。
次のページに進む。