前項で述べた3パターンのうち、最も簡単に理解できるのが、この『Na2CO3水溶液』の二段滴定です。整理が終了してみると、実に簡単な結果が目の前に現れます。フェノールフタレインP.P.の変色まで(前半)に用いた塩酸と、それ以降メチルオレンジM.O.の変色まで(後半)に用いた塩酸の量が等しければ、それはNa2CO3水溶液の滴定であり、それぞれで用いた塩酸の物質量こそが、Na2CO3の物質量なのです。 |
前々項で述べた3パターンのうち、難関校においてもっとも出題頻度が高いのが、この『NaOH-Na2CO3混合水溶液』の二段滴定です。整理してみると、実に簡単な結果が現れます。P.P.の変色までに用いた塩酸と、それ以降M.O.の変色までに用いた塩酸の量が、前半の方が多ければ、それはNaOH-Na2CO3混合水溶液の滴定であり、それぞれで用いた塩酸の物質量から、簡単にNaOHとNa2CO3の物質量が求まってしまいます(詳細を参照)。 |
最後に、実験に用いるガラス器具を確認しましょう。ホールピペット、ビュレット、メスフラスコ、コニカルビーカーの4つです。これらは、それぞれがある使用目的のためにつくられたガラス器具です。実験に用いる前には、まず洗い、さらにすすいでから用います。ホールピペットやビュレットは濃度が命のガラス器具ですから、必ずこれからはかりととる溶液ですすいでから用います。この操作をともあらいといいます。 |