反応が進む方向は、「エネルギー」と「乱雑さ」の兼ね合いによって決まります。そのことについては、知っておきましょう。ただ、私達はまだ「乱雑さ」について学習していないので、残念ながら、反応が進む方向についての詳細にはまだ触れることができません。せめてここでは、反応の起こりやすさの程度、言い換えれば、活性化エネルギーがどれくらいかを知る方法について触れてみることにしましょう。その第一歩は、速度定数(反応速度定数)を求めることです。 |
速度定数(反応速度定数)は、次のような手順で求めることが出来ます。
[手順1] 実験を行って、ある時刻tにおける 濃度[A]を適当な時間間隔ごとに測定 していく。
[手順2] 得られたデータから、それぞれの時 間間隔ごとの平均濃度や平均速度を 算出する。
[手順3] 平均濃度と平均速度を比較し、両 者の関係を明らかにして、反応速度式 を決定する。
[手順4] 決定した反応速度式に測定データ を代入して、速度定数を求める。 |
左記のようにして、速度定数を、複数の温度で求めます。すると、、その情報から、アレーニウスの式を用いて、活性化エネルギーの値を求めることが出来ます。具体的には次の通りです。
アレーニウスの式の両対数を取ると1/Tをχ軸、logekをy軸とする直線の式となり、その直線の傾きが−Ea/Rとなるので、実験結果から直線の傾きを求めれば、活性化エネルギーEaを算出できることになります。 |